■フィルム写真は色が悪い?
私は、今でさえ月に3本くらいはフィルムを使ってますが、フィルムカメラを始める前は
「フィルムの写真はデジタルに比べて発色が悪い」
という思い込みがありました。
恐らく、実家で見た昔の写真の記憶だと思うのですが、
同じ様なイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
そのイメージはDPEショップでの格安サービスプリントによる
悪い仕上がりが影響していたのでは無いかと思います。
■フジとノーリツ、二つのマシン
「せっかくフィルムで撮影するなら出来るだけ綺麗にプリントを出したい。」という思いから調べた所、DPEショップで使用されているミニラボ機には、
大きく分けて富士フイルムの『フロンティア』というシリーズと
ノーリツ綱機の『QSS』というシリーズがある、という事が分かりました。
現在、多くのDPEショップで導入されているのが富士の『フロンティア』の方です。
そして、リーズナブルなDPEショップでは大半、
『フロンティア』をデフォルトの設定で使用しており、この設定が
あまり好ましくない仕上がりを作り上げてしまうようです。
■仕上がり比較
そこで、『フロンティア』と『QSS』で現像、スキャンした写真があるので、比較してみます。
あくまでプリントではなくスキャンですが、プリントの傾向も大体同じです。
*どちらもカメラはPENTAX MZ-3+FA50mmf1.4、
フィルムはコダックのISO100のものを使用。
*場所は世田谷緑道にて撮影
A.フジ『フロンティア』
色範囲(ラチュード)が狭く、ベタッとした印象になっています。
輪郭の線も、太く、シャープネスを強調されすぎていて
なんとなくバタ臭い感じがします。
フィルム写真の悪しき仕上がり…という感じです。
B.ノーリツ『QSS』
フロンティアに比べると色調は自然な感じ。
輪郭線も強調されていないので、立体感がある。
という感じで、結果は一目瞭然です。
私は自然なイメージで仕上がるノーリツ機の方が断然好きです。
ですので、フィルムを現像、プリントに出す時は、出来るだけノーリツの機械を
使っている事が分かるお店に出しています。
ただし、これは『フロンティア』が機械として劣るという訳でなく、
あくまでも「デフォルトに近い設定の場合」という事です。
■本当に大事なのは写真屋さんとのコミュニケーション
以前の記事にも書いた様な自由が丘の『ポパイカメラ』さんや中目黒の『monogram』さんのような有名なお店では、
『フロンティア』を使っていながらも
お客さんのオーダーをかなり細かく反映し、理想に近いイメージで仕上げてくれます。
大切なのは、「自分がこういう写真にしたい」という仕上がりイメージを強く持ち、
それに近い仕上がりをしてくれるマシンか、要望をたくさん聞いてくれる写真屋さんに
持って行く事です。
そのためには、撮るだけでなく、やはり、色々な人の写真を、写真集や写真展、
Webなどで見る事はとても大切な事だと思います。
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