大量のテキストを整理して組むような仕事は
避けては通れません。
もちろん、InDesignは組版に特化したアプリケーションなので、
標準的な機能を使っていてもそれは可能です。
しかし、情報の密度の高いチラシや、新聞、辞書などのテキストを組む時、
一つ一つテキストをコピー&ペーストしているのでは、
ミスが無いか確認するだけでも一苦労です。
◆InDesignのプログラム機能
そんな時、InDesignにはプログラムを読み込んで自動で組版をする機能が付いています。
「InDesignタグ」や「データ結合」「スクリプト」というこれらの機能は、
テキストエディタで書いたプログラムをInDesignで読み込んでレイアウトする
というもので、一般的なマニュアル本ではさらっと触れられている程度の機能です。
その自動組版に特化して紹介しているのがこちらの本
組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集 (株)シータス 古籏 一浩 技術評論社 2008-11-25 売り上げランキング : 285117 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
他のInDesignのガイド本に比べると、とっつきにくそうなタイトルですが、
始めからしっかり読み込んで行くと、
基礎的な考え方から分かりやすく書かれています。
そして、この本を読む事でInDesignというソフトとの関わり方が大きく変わります。
◆私の自動組版の手順
私は、ここで紹介されている中でも「データ結合」の機能を良く使います。私の「データ結語」の使い方としては
まず、文章の構造(見出し、小見出し、本文、タイトル…)を把握し、
タブで区切ります。
(…この時正規表現検索を使えるとテキストの整理が楽になります。)
それをExcelで整理して、CSV形式に書き出しInDesignで読み込んでレイアウトします。
作業の流れを動画にしました↓
◆自動組版のメリット
組版を自動化する事には、以下の様なメリットがあると考えます。1.自動化することでヒューマンエラーを減らせる
…例えば徹夜が続いて疲れていても、自動処理が使えればミスを少なくできます。
2.単純な繰り返し作業を自動化する事で、レイアウトのスピードが上がる。
…これによって、「作業」の時間を短縮して、「デザインを考える」ことに、より時間を使えます。
3.何度もやり直せる。
…やり直しは少ないに越した事は無いのですが、そうは言っても、テキストの修正等は仕事にはつきものです。そういった時でも、自動処理ならば、ストレス無く、同じレイアウトで組む事ができます。
◆「作業」ではなく「デザイン」に時間を使えるように
写植の時代と違い、現在のグラフィックデザイナーは、自分で、文字修正などもして、版下データを作成しなくてはいけません。
良くも悪くも、アプリケーションが発達した現代において、
機械の得意な事はなるべくその機能にまかせ、デザイナーは「デザインすること」、
「アイデアを考える事」に時間を使えるように作業環境を整えるべきだと思います。
満足度:★★★★★
0 件のコメント:
コメントを投稿