2014年5月12日月曜日

圧倒的な世界観と驚愕のトリックを誇る、本格推理小説の傑作:「占星術殺人事件」島田荘司

概要

内容(「BOOK」データベースより)
密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた惨殺遺体となって発見された。事件から四十数年、迷宮入りした猟奇殺人のトリックとは!?名探偵御手洗潔を生んだ衝撃作の完全版登場! 

面白かった点

・さすがに新本格の傑作と言われているだけあって、
 猟奇殺人のトリックは、驚かされました。

・冒頭の画家のアゾート作品を作る手記が、かなりおどろおどろしく、
 これから始まる物語に、不謹慎ながら期待が高まりました。

・事件現場やトリックの解説など、
 図版が多く入っていたので、理解しやすかったです。

・真犯人の殺人動機、かなり切なさがあり、ただ残酷なだけの作品ではない、
 深みを感じました。

イマイチな点

・途中の推理のシーンがやや単調で、とくに主人公の相棒が推理をするパートは、
 この人が解決しない事が分かりきっていたので、ちょっとダレました。

まとめ

作者から、読者に挑戦するような文言もあり、推理の世界に没頭できる
名作だと思います。
随所に伏線が張り巡らされているので、ゾクゾクしながら読むことができました。
ミステリーが好きな人には是非読んで欲しい、傑作です。


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